生成 AI「Grok」の iOS / iPadOS 版アプリが日本語に対応し、App Storeで Beta として一般公開された。Grok は、イーロン・マスク率いる xAI 社が開発した大規模言語モデル(LLM)ベースの対話型 AI 。すでに X アプリや X ブラウザ版では提供されてきたが、今回は Grok AI アプリ単体での公開となる。
Grok は新しいスタイルの生成 AI=独自の価値を提供
Grok の特徴は、高度な言語処理能力だけでなく、X との連携によるリアルタイム情報へのアクセス能力やユーモアのある対話スタイルにある。
ソーシャルメディアと深く結びつく Grok は、時事的な話題やトレンドへの即応性が高く、また、ユーモアと反抗的な性格を備えてる点で、真面目な回答に終始しがちな AI とは大きく異なる。従来の生成 AI ツールと比較して、より柔軟で個性的なコミュニケーションツールとして評価される可能性があるといえよう。
Grok は開発初期段階にあり、バグや使い勝手の問題があるものの、すでに実用レベルにほぼ達しつつある。そのユニークな特徴と可能性は、情報収集やコンテンツ作成を効率化し、ビジネスやクリエイティブ分野における新たな可能性を切り開くことが十分に期待できまるだろう。
Grok の課題と未来
日本語への対応は十分とは言えない。日本語特有の表現や文脈を理解する能力、リスニング能力には課題が残る。また、倫理的な問題や情報の正確性、プライバシー保護といった課題への対応も重要となるだろう。
現在の AI モデルは Grok 2 だが、大幅に処理能力がアップした Grok 3 がまもなく開放されるという情報もある。また、Grok.com を準備中であり、Android 版アプリも登場する見込みだ。
AI アシスタントの差別化が難しくなるなか、SNS との連携や今までにないキャラクター性という新しい方向性を示しており、今後のアップデートに期待は高まるばかりだ。
コメントを残す コメントをキャンセル